アネストでは、日々、全国でたいへん多くの住宅検査を行っております。
そのなかでも、着工から完成までの建築中の検査が占める割合は
非常に高くなっております。
建築中を検査できれば、検査する側にとっても安心です。
もちろん、購入者（または施主）にとってもそうですね。
ご依頼いただく住宅もいろいろです。
大手ハウスメーカーの住宅もあれば、
地元の工務店やローコスト住宅、
なかには建築プロデュース会社の住宅もあります。
そのなかでも、ローコスト住宅（低価格住宅）と呼ばれるものは
非常に多いですね。
価格が安いのは、企業努力によるところが大きいのは間違いないですが、
コストダウンが行き過ぎて現場での管理体制の問題が生じているのも事実です。
でも、実は大手ハウスメーカーでも管理がきっちり行われていないっというのも事実ですが。
ローコスト住宅 ＝ 低品質
という図式は必ずしも当てはまるわけではありません。
コストを抑えても、良い職人等がしっかり建ててくれることも多数あります。
しかし、現場の管理が良くないので問題が生じることがあるのですね。
ところで、私個人的にはローコスト住宅の普及は、悪くないと思っています。
むしろ、大手ハウスメーカーの高価格な住宅に対するものとして、
業界に、社会に有益な面もあります。
何しろ、現場の管理体制の不備はどちらも同じなのですから、、、
ただ、体感的な確率で言うと、やはり高額な大手ハウスメーカーの方が
大きな指摘は少ないです。これは、まず間違いないでしょう。
不具合の生じる可能性が高いと意味で、インターネット上で
ローコスト住宅会社などへの厳しい書き込みが多いのだろうと思います。
低価格な住宅が普及し、シェアを伸ばしていき、
さらに徐々に品質があがっていくなかで、
大手ハウスメーカーとの品質差が縮んでいくでしょう。
これが大手ハウスメーカーにとって無視できない状況となったとき、
大手の価格も下がってくるかもしれませんね。
今のこのような状況があるので、ローコスト住宅を買って（建てて）、
第三者にしっかり住宅検査をしてもらう、
という選択肢をとる消費者が増えているのでしょう。
ただ、大手ハウスメーカーとローコスト住宅の差は、
営業担当者などの「人」の対応によるところもかなり大きいようです。
アネストでは、お客様からメーカーの「人」に対する不満を伺うことが本当に多いです。
もったいない話ですよね。